先日、数日吐き気でお悩みの方(女性)が来院。
産婦人科、消化器内科などを受診したが、原因は不明であった。
とりあえず背骨のモーションパルペーションを行ったところ、頸椎(特にC1)の可動に異常があり、そのとき吐き気が強くなったと訴えた。
あと、内臓のスクリーニングをすると、心臓と胃の周囲に皮膚の硬さがあった。
ここから私の考察に入るが、患者様のお仕事は事務。
同じ姿勢同じ動作によって頸椎の可動が落ちてしまい、交感神経が優位となった。
ちなみに頸椎・仙骨の可動性が低下→交感神経優位、胸椎の可動性が低下→副交感神経優位となる。
さらに猫背姿勢だと心膜が硬くなり、心臓への負担が増える。これも交感神経が優位となる原因となる。交感神経優位となると、胃の働きは低下する。
通常、副交感神経が刺激を受けると、胃酸の分泌が増える。 一方、交感神経が刺激を受けると胃の血管が収縮して血流量が減り、胃の運動や胃酸・胃粘液の分泌が減少する。
ストレスにより、この調整機能が乱れ、これらの現象が必要以上にくり返されることがあります。
その結果、胃の不調に対する症状がでたと考えられる。
施術は、交感神経の働きを落ち着かせるため、以下の方法を行った。
①脊椎・骨盤に対してインダイレクトとスティルテクニック
②心膜と右心房、胃の可動に対するマニュピレーション
施術結果は、吐き気の改善と頸椎を動かしても吐き気が強くなるといった症状は見られなかった。
”次回の施術までに症状があるようだったら早めに連絡してください。”と患者様に伝え、施術を終えた。
もし症状が再度現れるなら、食事の指導もしくは症状に対する向き合い方の指導をする必要がある。