対処法とおすすめのツボ
頭痛といっても、「片頭痛」と「緊張型頭痛」とでは、頭痛が起こるメカニズムが違うため、その対処法も異なります。
それぞれの頭痛の特徴を知り、正しい対処法を身につけておきましょう。今回は頭痛を和らげるツボもご紹介します!
<監修>
五十嵐久佳先生(富士通クリニック頭痛外来)
いがらし・ひさか 1979年北里大学医学部卒業。医学博士。北里大学医学部内科学講師、神奈川歯科大学附属横浜クリニック内科学講座教授を歴任。81年より頭痛医療に携わり、現在に至る。日本頭痛学会理事・専門医・指導医。
目次
頭がズキンズキンとする「片頭痛」の場合は、冷やすのが基本
起こるきっかけは、ストレスや肩こり、高温多湿による脱水、気温や気圧の変化、空腹、女性ホルモンの変化、光、騒音、アルコールなど様々です。
血管が拡張して痛みが起こる片頭痛の場合は、「冷やす」ことで痛みが軽減されることが多いです。痛みを感じたら、こめかみの脈打つ部分を冷却シートや氷枕などで冷やしてみてください。
片頭痛は、体を動かすと痛みが助長されます。光や音などの刺激も避け、安静にして過ごしましょう。
ちなみに、痛み始めには血管を収縮させる作用のある、カフェインを含んだコーヒーなどを摂ると、痛みが緩和されることがありますよ。
頭がキューッと締め付けられる「緊張型頭痛」は、温めるのがおすすめ!
起こるきっかけは、長時間の同じ姿勢や、目の疲れ、ストレス、冷房による冷え過ぎなどです。
筋肉の血行が悪くなることで起こる緊張型頭痛は、「温める」ことや「体を動かす」ことが痛みの緩和に有効です。
お風呂に浸かって体を温めたり、ストレッチで首や肩を動かしたりしてみましょう。肩や首に蒸しタオルなどを当てて温めるのもおすすめです。
頭痛を和らげるツボはここ!
頭部や肩周りのツボを指圧すると、痛みの緩和が期待できます。
安静にしたりストレッチなどを試してみたりした後に、ツボ押しもプラスしてみてください。
頭痛に効くツボは、次の5つです。
<頷厭(がんえん)>
左右の耳の少し上から、こめかみの辺りにかけての髪の生え際。食べ物をかむと動く部分。
頭のてっぺん中央の少しくぼんだ所。
耳の後ろにあるとがった骨と、後頭部のくぼみの中間で、髪の生え際あたり。
<天柱(てんちゅう)>
頭の後ろの髪の生え際。首から頭にかけて2本の太い筋肉の外側にある、くぼみの部分。
<肩井(けんせい)>
首の後ろのつけ根と、肩先の中間。
普段から気をつけていても、不意に起こってしまうのが頭痛というもの。基本的な対処法や、頭痛に効くツボを知っておけば、いざという時にも安心ですよね。
もしもの時にはぜひ試してみてください!